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乗鞍岳登山

  
平成9年8月30日〜31日、いつもつるんでいる地元友達サークル「いもづるの会」の有志で、軟式登山部を結成、「キャンプ de ハイキング」と銘打って、信州は乗鞍高原において夏合宿を行いました。

乗鞍岳の最高峰、剣ヶ峰(3027m)に、全員登頂成功!!

後列左から:まっちゃん、カトちゃん、オザッキー
前列左から:みやさん、アオコ、ササッキー、フミ
撮影者:みずくん(写ってない)

下山後、乗鞍高原のキャンプ場でキャンプという強行軍

 

「キャンプdeハイキング」レポート

8月30日朝7時に八王子駅南口に集合し、みずくんのボンゴ号とオザッキーのインプレッサ号に分乗する。中央自動車道を一路松本へ。途中、談合坂S.A.で朝食をとる。道路は順調で、インプレッサ号が140km/hで疾走するのを、ボンゴ号は見失うこともなくしっかりと追走する。この事態から、実はみずくんは運転がうまいことがバレる。

長野道に進み、松本インターを出たところで、コンビニに寄り、昼食の食料を調達する。この時点で予定よりだいぶ時間が押していた。あとはR158一本で、順調に乗鞍高原を通過し、さらに、日本での、車で行ける最高地点、標高2700mの畳平駐車場を目指す。

畳平駐車場直前で渋滞になり、登山開始が更に遅れる。それでも隊員たちの「完全登頂」の意思は堅く、みな昼食が遅れているにも関わらず、すごいペースで登る。稜線に出たところで、昼食のお弁当。ここは吹き上げる風が冷たく、半袖シャツしかないオザッキーなどは寒い思いをする。隊員はあらためて山の気候の変わり易さを実感する。食後もすぐに登山を続行、ここから頂上までは早かった。


このハーレム状態は嬉しいのだが、男子メンバーを増やさにゃいかん

隊員は、頂上近くの売店で、ビールを買って飲むのを楽しみにしていたが、あまりの寒さに、暖かいコーヒーが飲みたいと希望が変わる。そこで、お湯を沸かしてコーヒーを飲む。せまい頂上に人が溜まってきた。記念写真を撮って、下山する。目標は達成できたが、霧に包まれて視界はほとんどゼロだった。全員無事下山、駐車場でビールなど飲んでくつろぐ。

さて、無事に登頂を果たし、宿にチェックインして温泉にでも入りたいところだが、隊員にはさらにキャンプという現実が待っていた。それも、駐車場から1.7kmを歩かなければ行けない。駐車場からキャンプ・サイトまで、リヤカーが用意されているハズだったが、ない。大量の荷物をかついで行くわけにもいかない。そこで隊長とオザッキーが、早足でキャンプ・サイトまで、リヤカーを取りに行く。もうあたりは暮れ始めていた。

30分後、やっとリヤカーに荷物を積み、引きながら歩く。途中の坂道で、リヤカー1号を引いていた隊長が音を上げ、フミに交代してもらう。リヤカー2号のオザッキーは若いだけあってタフだった。キャンプ場にチェックインしたのが7時、これからバーベキューをしようというのだから、休む間もない。食材はキャンプ場に頼んであったが、案の定、切ってもいなかった。男子隊員が火やコンロの準備をし、女子隊員は炊事場で食材の準備だ。この連携が実にうまく行き、30分後には、乾杯となった。

せっかくのバーベキューだが、用意された肉はなんとラム肉であった。隊員の中には食べられない者もいて、あとあと語り継がれる事態となる。しかし、炭火で焼き鳥を食うなどして、急場をしのぐ。焼きそばもあったが、これもラム肉焼きそばになり、別に肉なし焼きそばも作る。ラム肉と焼きそばは沢山あまってしまった。

意外にみんな酒を飲まなかった。恒例のエッチ話もあまり出ず、何かいつもと違う。きっと、大自然に抱かれて都会の淫靡な雰囲気を忘れたせいだろう。ふと見上げると、満点の星空。星ってこんなに沢山あったのか、とあらためてため息をつく。が、沢山の星が見えすぎて、星座がさっぱりわからない。みずくんの天体望遠鏡も、あまり覗く者もない。また、なぜか流れ星が見えない。これは逆に驚いた。なぜかは未だにわからない。だが、天の川が見える、という隊員の声があった。ぼんやり見えるようでもあった。

10時を回った頃、管理人のおじさんが「消灯なので静かに」と告げに来た。寒いので炭火を囲んで小声でおしゃべりをしていたが、しばらくして就寝となった。長い一日が終わった。

翌朝、男子3人は、隣のテントのグループの大騒ぎの声で起こされた。夕べの宴会のあとの修羅場のかたづけをのんびりやった。女子は8時少し前に次々と起きていた。OL5人のすっぴん姿なんて、そう見れるもんじゃない。男子隊員は、己の目に焼き付けると同時に、実は写真に撮ることにも成功した(もちろん合意の上)。

朝食も、キャンプ場に用意して貰ってあった。これはパンとサラダなどで、ほとんど残さず平らげた。このあとの楽しみ「温泉」というのがあってか、さっさと片づけを済ませ、キャンプ場を後にした。そして村営浴場「湯けむり館」へ行った。これが予想以上によかった。男女とも、露天風呂があり、湯上がりの休憩所も広くて快適だ。この時のビールは最高だった。みずくんとオザッキーは、帰りの運転があるので、ビールは飲めない。これにはなんとも申し訳なかった。

乗鞍高原を出て、松本へ向かう途中、昼御飯をとるため、うどん・そばの店に入った。そこのお土産センターのようなところで、土産を買う。これで、当初の行動予定のすべてを消化した。あとは、帰りの渋滞が待っているだけだ。

松本インターから双葉S.A.までは順調に流れた。S.A.で渋滞情報を見ると、やはり勝沼から先が渋滞していた。そこで、勝沼I.C.で高速を降りて、R20から都留市経由で秋山村、藤野へ出る裏道へ向かう。途中2回ほどルートを間違えたが、都留から先はノントップで帰ってこれた。

八王子市内のモスバーガーで「反省会」を行い、そこで解散となった。

この2日間の合宿は、スケジュール的にやることが沢山あって、なかなかハードなものだったと思う。みんな文句一つ言わず終始なごやかに楽しく過ごすことができた。「いもづるの会」軟式登山部の最初の合宿としては十分に合格点だろう。次回は、山小屋泊の本格的な登山を敢行したい。アウトドア・ブームのなか、「アウトドアの究極は登山にあり」、というコントン土谷氏(軟式登山部顧問)のお言葉を胸に、いずれは「硬式」への昇格を目指し、活動したいと思う。

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