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芦ノ湖ニジマス釣り

 

毎年3月1日に、冬の間禁漁だった芦ノ湖のニジマス釣りが解禁する。 秀峰は、解禁直後の芦ノ湖にニジマス釣りに行くのが、春を告げるイベント となっている。

平成12年3月7日(日)、今年も友人2名と3人でボートを予約して 出撃した。結果は、80匹の大爆釣だった。ここでは、 解禁直後の芦ノ湖のニジマス釣りを紹介する。


3月1日(月)

ここ3年世話になっている「鈴木ボート」に予約の電話を入れた。「エンジン船は、ちょうど今キャンセルがあって、4人乗りが1つだけ空いた」と言われ、すかさず予約する。

3月1日の解禁日は、芦ノ湖全面で漁協主催の解禁釣り大会が行われるため、 一般の釣りは禁止。大会の参加料は4000円。

 

釣りボートの種類と料金

手こぎ(2人用)1日3500円
手こぎ(3人用)1日4500円
エンジン付き(3人用)1日9000円
エンジン付き(4人用)1日11000円

 

秀峰は、ここ4年、毎年3月の第1日曜日に、箱根湾から出船している。 この条件で言うと、

 

エンジン付きも、手こぎも、当日行っても空いていない。
手こぎは、予約すればどこか空いている。
手こぎは、当日でも、11時くらいになると、帰る人がいるので、乗れる。
エンジン付きは、2月に入ったくらいに、予約受付開始日を問い合わせまくる。
予約受付開始日はボート店によって違うが、予約受付開始日に電話すれば、どこか 取れるだろう。
エンジン付きは、出船する時に、小型船舶免許を提示することになっているらしいが、今まで一度も見せろと 言われたことがない。

芦ノ湖到着から、出船まで

3月6日(土)
21:00
メンバー3人が揃って、町田市の古淵付近を出発。 東名横浜インターから高速に乗り、厚木から小田原−厚木道路に分岐する つもりが、うっかり本線を直進してしまい、しょうがないから御殿場まで 行った。でも、この方がかえって早かったかも知れない。

23:00
箱根湾の県営無料駐車場に到着。まだ駐車場はガラガラ。 ボンゴの後部座席を倒し、仮眠ベッドを設営。ビールで飲み会を始める。

24:00
寝袋にもぐり、男3人「川の字」で就寝。この頃だんだん駐車場が混んできた。

 

3月7日(日)

 

4:00
目覚まし時計が鳴って起床。この時すでに駐車場は満車。

4:10
ボート屋さんに明かりがつき、受付開始。防寒着を着たり、釣り具の準備。

5:00
ボートに荷物を積み込む。受付〜積み込み完了順で、だいたい出船の順番も決まる。

5:30
出船。今年は早起きして、テキパキと 準備を済ませたので、ボート屋を真っ先に出船できた。

 

ボート屋さんの受付の時に、ボート代と一緒に芦ノ湖の入漁料1000円も払う。 出船(釣りの開始)時間は、「日の出」となっているので、若干いいかげんだ。 終了時間は16:00となっている。

 

実釣レポート

出船して、まっすぐに通称「関所下」へ向かう。超人気ポイント「関所下」 にもほとんど一番乗りだ。しかし、すでにフライ・マンが陸から浸水していた。


ここが釣り場。後ろの建物が関所跡

今年は、ルアーにこだわる浜ちゃんが不参加なので、3人で最初からエサ釣りを 始める。各メンバー、変なエサ(後述)を用意したり、海釣り用の仕掛けを用意 したり、思い思いに釣り始める。

基本に忠実に、イクラで底釣りをしていた秀峰 にアタリ。30cmのニジマスを上げた。その後、立て続けに3匹釣れる。 やる気の出てきた水川君とオザッキーも、釣れだした。あとは入れ食い状態! ボートのイケスがどんどん埋まっていく。

 

ルアーだと難しい

さて、周りにもボートが集まってきた。いきなり次々と竿がしなる我々のボート に、少しでも近づきたくなるのは釣り人の性というものだ。この優越感がたまら ない。ところが、まわりの船は、まったく釣れない。みーんな、ルアーを投げて いるのだ。それもプラグだ。釣った魚の体内から、フックの付いたワームが2組 出てきたから、ワームならなんとか行けそうだが。

「関所下」は放流直後のニジマスが底に溜まる場所なので、元々ルアーを追うよ うな一匹狼(鱒)型のニジマスは少ない。この日は水温も低かったらしく、全般 にコンディションも悪かった。エサ釣りの我々も、「水深4〜5mの底すれすれ」 というタナをきちんとキープしないと、とたんにアタリが遠のくのだ。水深メーター付きの リールが、ここで活躍した。エサ釣りでもウキ釣りはダメだった。

イクラでの釣りのコツは、同じポイントに、ハリにイクラをたっぷり付け、繰り返し糸を垂らす。そうしていると、イクラの匂いがだんだん広がり、ニジマスは驚喜して寄ってくる。つまり、イクラは寄せエサでもある。この効果がすさまじいのだ。

 

変なエサ作戦

他のルアー・マン(おそらく初心者)を尻目に、入れ食い状態の続いた我々は、 余裕が出たのか、各自用意した変なエサを試み始めた。

水川君が繰り出したのは「カジキマグロの刺身」、これはスーパーで買ったという。 秀峰は、ヤマベ釣り用の「練りエサ」(¥180)だ。卵とハチミツ入り。 そして、「カステラ」を丸めたもの。残りは自分のおやつにして食べた。 カステラとうのは、芦ノ湖のニジマスの秘密兵器だそうで、なんかの本で読んだので、 試してみたのだ。確かにアタリはイクラに遜色ないが、針がかりがイマイチだ。

午前中だけで80匹を釣り上げた我々は、雨も降ってきたことだし、 早上がりで引き上げた。10匹をオザッキー、水川君が20匹、秀峰は50匹 をクーラーに納めたのだった。

 

釣った魚は

さて、ここからがひと仕事。帰宅後、50匹のニジマスをさばくのだ。 内蔵とエラを取り除き、ラップに包んで冷凍庫へ入れる。大きい魚は3枚に おろしてから切り身を冷凍する。この作業は翌日までかかった。

釣り上げてすぐに冷凍したニジマスは、その後解凍しては食卓に上ることになる。 塩焼きもいいし、中華風あんかけ、ムニエルにホワイト・ソースもいける。 芦ノ湖のニジマスは、管理釣り場などのものより、明らかに旨い。 年に1度の爆釣は、後々まで楽しみをもたらしてくれるのだ。

 

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